殺陣(たて)における、基本的に守らなければならない原則とは
映画や舞台など、物語のなかで戦うシーンで『殺陣』が演じられます。
幕末など時代劇ならば、刀や槍を持って室内あるいは屋外で侍たちが戦います。
テレビで見る戦隊ヒーローたちは、銃や剣などあらゆる武器を持って戦います。
敵が倒れたり味方が斬られたり、それらはとても心躍るシーンです。
しかし、役者としての彼ら彼女らは、嫌いだからやっつけてやろうとは少しも思っていません。
殺陣の大事な約束ごとをしっかり守って戦っています。
殺陣は激しい動きを伴いますが、スポーツのように相手と競うものではありません。
気合を入れて敵に相対して戦う場面が多いので、武術にもよく似ていますが、相手を倒すものでもありません。
殺陣は歌やダンスなどと同じく、演劇としての表現方法のひとつです。
演劇なので基本的に自由に演じることができますが、刀や槍など硬いものを扱う関係上、危険な動作を伴います。
そのため、殺陣では絶対に守らなければならない原則があります。
『ケガをしない、させない』
『無理をしない、させない』
イベント・お芝居に限らず、演じる空間であれば自分の周りにあるもの〈舞台セット〉〈黒幕〉〈劇場の床や機材〉〈相手の衣装や小道具〉〈共演者〉などを傷つけないよう、
「安全に戦う」
という、矛盾と感じるかもしれないけど大事な考え方です。
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